音楽

ミセスのフェーズ3は何が変わる?フェーズ1・2との違いやテーマを解説

2025年10月16日、Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)から、ファン(JAM’S)と音楽業界を揺るがす重大な発表が行われました。

それは、2025年12月31日をもって「フェーズ2」を完結させ、翌2026年1月1日より「フェーズ3」を開幕するという宣言です。  

「フェーズ終了」という言葉を聞いて、かつての活動休止(フェーズ1終了時)を思い出し、不安を抱いた方もいるかもしれません。

しかし、今回の移行は「進化のためのアップデート」であり、ファンが恐れるようなネガティブな要素は一切ありません。

本記事では、公式発表や最新のメディア情報に基づき、「フェーズ3で何が変わるのか」「フェーズ1・2との違いは何か」を徹底的に解説します。

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ミセス「フェーズ3」で何が変わる?活動休止なしで深化する新章へ

検索ユーザーが最も知りたい「何が変わるのか(そして何が変わらないのか)」という核心部分から解説します。

フェーズ3への移行は、バンドが持続的かつ健全に音楽を届けるためのポジティブな構造改革です。

空白期間(活動休止)は設けずシームレスに移行

今回の発表で最も強調すべき点は、フェーズ1終了時(2020年7月)のような「活動休止期間」が存在しないことです。

公式発表において、バンド側は明確に「活動休止期間は設けません」と宣言しています。 フェーズ1終了時は、約1年8ヶ月という長い沈黙期間がありました。その間、ファンは再開を信じて待つしかありませんでしたが、今回のフェーズ3移行は2025年12月31日の「フェーズ2完結」から、翌日2026年1月1日の「フェーズ3開幕」へと、日付が変わるのと同時にシームレスに行われます。  

これは、ミセスがバンドとして安定期に入り、ファンとの絆を断ち切ることなく、次なる表現へ進む準備が整っていることを意味しています。「また会えなくなるのではないか」という不安は不要です。彼らの音楽は止まることなく鳴り響き続けます。

メンバー体制:3人での活動継続を明言

「フェーズが変わる=メンバーが変わるのでは?」という懸念を持つ方もいるかもしれませんが、これについても現体制(3人)での継続が確定しています。  

  • 大森元貴(Vocal/Guitar)
  • 若井滉斗(Guitar)
  • 藤澤涼架(Keyboard)

この3人のトライアングルはフェーズ2を通じてより強固なものとなりました。フェーズ3においても、この3人が中心となってMrs. GREEN APPLEのクリエイティブを牽引していくことに変わりはありません。彼らはフェーズ2での激動の日々を経て、互いの役割と信頼関係を「家族(familie)」以上のものへと昇華させています。

ビジュアル刷新:新ロゴは「フェーズ1と2の融合」がテーマ

目に見える大きな変化として、バンドロゴとイメージカラーの刷新が挙げられます。  

フェーズが変わるごとにロゴを変更するのは、ミセスの伝統とも言えます。

  • フェーズ1: 青リンゴをモチーフにした象徴的なデザイン。
  • フェーズ2: 洗練されたタイポグラフィや、鮮やかな色彩を用いた現代的なデザイン。

そして発表されたフェーズ3のロゴデザインは、「フェーズ1とフェーズ2のデザインをブレンド(融合)したもの」であると説明されています。 これは、過去(5人時代の青春ロック)と現在(3人時代の極彩色のエンターテインメント)のどちらも否定せず、それら全てを飲み込んで新しいミセスを形成するという「統合」の意志の表れです。  

新しいイメージカラーと共に展開されるビジュアルは、2026年1月1日の開幕と同時に本格的に解禁される予定です。これまでの「緑」や「カラフル」なイメージから、どのような色調へと変化するのか、その視覚的なメッセージにも注目が集まります。


ミセス フェーズ3はいつから?2026年の活動スケジュールと展望

フェーズ3の具体的なスケジュールも既に一部が公開されています。ここには、日本の音楽業界における「新しい働き方」を提示するかのような、画期的な計画が含まれています。

開始日は2026年1月1日|フェーズ2終了との切り替え

前述の通り、フェーズ3の開幕は2026年1月1日です。 2025年はデビュー10周年イヤーとして、ベストアルバム『10』のリリース(7月8日)や、スタジアムツアー、ドームツアー『BABEL no TOH』など、怒涛の活動が展開されました。これらすべてをやり遂げた大晦日にフェーズ2の幕を下ろし、新年と共に新たな章がスタートします。  

この切り替えのタイミングで、公式サイトやSNSのアカウントデザインが一斉にリニューアルされることが予想されます。ファンにとっては、初日の出と共に新しいミセスに出会える、希望に満ちた新年となるでしょう。

2026年のロードマップ:夏の「長期休暇」と秋の「6thアルバム」

フェーズ3の1年目となる2026年には、非常にユニークかつ重要な2つの予定が組まれています。

  1. 2026年夏頃:約1ヶ月の長期休暇(バカンス) これまでノンストップで走り続けてきたメンバーが、リフレッシュとインプットのために約1ヶ月間の休暇を取得します。 これは「活動休止」のようなネガティブなものではなく、欧米のアーティストのように「クリエイティビティを維持するための意図的な休息」です。ファンからも「ゆっくり休んでほしい」「元気な姿で戻ってきてほしい」と、この決断を支持する声が多数上がっています。  
  2. 2026年秋:6thオリジナルアルバムのリリース 休暇明けの秋には、通算6枚目となるオリジナルフルアルバムのリリースが決定しています。 フルアルバムとしては2023年の『ANTENNA』以来となります。長期休暇を経て、メンバーが何を感じ、どのような新しい景色を見たのか。その全てが凝縮された作品になることは間違いありません。  

新テーマの考察:「Utopia」の先にある「統合」と「成熟」

フェーズ3のテーマは明言されていませんが、これまでの発言や流れから「統合(Integration)」と「成熟(Maturity)」であると推測されます。

大森元貴はフェーズ3について、「これまで築いてきたものをしっかりと守りながら、ミセスの現在地を大切にする期間にしたい」と語っています。 フェーズ2が「拡大・拡散・極彩色」だとすれば、フェーズ3はそれらを一度体内に取り込み、より深く、より本質的な音楽へと昇華させる期間になるでしょう。エンターテインメントの最前線を走り抜けた彼らが、大人として、アーティストとして深みを増していく過程そのものが、フェーズ3のメインテーマとなるはずです。  


フェーズ1・フェーズ2との違いとは?バンドの進化を比較解説

「フェーズ」という概念を深く理解するために、過去のフェーズとの比較を行います。これを知ることで、フェーズ3への期待感がより高まるはずです。

フェーズ1(~2020):5人体制で駆け抜けた青春とロック

フェーズ1は、結成から2020年7月までの期間を指します。

  • 特徴: 5人体制バンドとしての青春感、疾走感、初期衝動。
  • 音楽性: ギターロックを基調としつつも、既にジャンルレスな萌芽が見られた時期。『StaRt』『WanteD! WanteD!』『青と夏』『インフェルノ』など、若者の感情を代弁するアンセムが多数生まれました。  
  • 終了の理由: 「フェーズ1完結」として宣言し、活動休止へ。これはバンドを終わらせないための、前向きな「幕引き」でした。

フェーズ2(2022~2025):極彩色のエンタメと「多幸感」の確立

2022年3月の活動再開から2025年末までの期間です。

  • 特徴: 3人体制への移行。ビジュアルの劇的な変化(派手な髪色、メイク、ファッション)。
  • コンセプト: キーワードは「Utopia(ユートピア)」。活動再開ライブのタイトルにもなりました。
  • 音楽性: ロックの枠を完全に超え、ゴスペル、EDM、クラシック、ミュージカル要素を取り入れた「総合エンターテインメント」へ。『ダンスホール』『ケセラセラ』など、老若男女に届くポップスとしての強度を極めました。
  • スタンス: 「ミセスというジャンル」を確立し、国民的バンドとしての地位を不動のものにしました。

フェーズ3(2026~):過去を肯定し、より自由な音楽表現へ

そして始まるフェーズ3は、1と2の対立構造ではなく、融合です。

  • 違い: フェーズ1の「バンド感」とフェーズ2の「エンタメ性」を高い次元でミックスさせます。
  • 期待される変化:
    • 楽曲: ポップでありながら、より哲学的・内省的な歌詞世界(フェーズ1の深み)への回帰が見られるかもしれません。
    • ライブ: ド派手なエンタメ演出だけでなく、音そのものの響きを重視した、より音楽的なステージングが増える可能性があります。
    • 関係性: 「提供する側(バンド)」と「消費する側(ファン)」という関係を超え、共に人生を歩むパートナーのような距離感へと変化していくでしょう。

2025年末で終了する「フェーズ2」の功績と代表曲一覧

フェーズ3を迎える前に、輝かしい「フェーズ2」の軌跡を振り返ります。この3年9ヶ月間は、日本の音楽シーンにおいて記録的な期間でした。

フェーズ2のコンセプト「Utopia」が残したもの

フェーズ2の期間中、ミセスは徹底して「肯定」と「救済」を歌いました。コロナ禍を経て疲弊した世界に対し、『ケセラセラ』で「なるようになる」と背中を押し、『Soranji』で「生きていてほしい」と祈りました。 彼らが作った「Utopia」とは、誰もが自分らしくいられる場所のことです。そのメッセージは、楽曲だけでなく、ジェンダーレスなファッションや自由な発言を通じても体現されました。フェーズ2が残した最大の功績は、リスナー一人ひとりに「自分の人生の主役は自分である」と思い出させたことでしょう。

フェーズ2の主要楽曲リスト(ダンスホールからライラック、10まで)

フェーズ2期間中にリリースされた楽曲は、いずれもストリーミングチャートを席巻しました。以下は、フェーズ2を象徴する主な楽曲の時系列リストです。

  • 2022年
    • 『ニュー・マイ・ノーマル』(フェーズ2開幕を告げる曲)
    • 『ダンスホール』(『めざまし8』テーマ曲、ストリーミング大ヒット)
    • 『Soranji』(映画『ラーゲリより愛を込めて』主題歌)
  • 2023年
    • 『ケセラセラ』(日本レコード大賞受賞曲)
    • 『Magic』(コカ・コーラCMソング)
    • 『ANTENNA』(5thアルバム表題曲)
  • 2024年
    • 『ナハトムジーク』(映画『サイレントラブ』主題歌)
    • 『ライラック』(アニメ『忘却バッテリー』OP、青春ロックの再定義)
    • 『familie』(Honda FREED CMソング)
    • 『コロンブス』
  • 2025年(10周年イヤー)
    • ベストアルバム『10』リリース(2025年7月8日)
    • 『KUSUSHIKI』『Seeds of Delight』『breakfast』などの新曲群

特に2025年にリリースされたベストアルバム『10』に収録された新曲『Seeds of Delight』などは、大森元貴が17歳の頃に書いた楽曲であり、過去と現在をつなぐ重要なピースとなっています。


ミセス フェーズ3に関するよくある質問と誤解

フェーズ3への移行に伴い、ネット上で検索ボリュームが増えている疑問や、一部で混同されている情報について正確に回答します。

Why: なぜ「フェーズ」という区分けをするのか?

多くのバンドが明確な区分けをせずに活動を続ける中で、なぜミセスは「フェーズ」を分けるのでしょうか。 それは、「常に新鮮な驚きを提供し続けるため」であり、「OSのアップデート(基本ソフトの更新)」のようなものだと大森元貴は過去に語っています。 同じ場所に留まることを良しとせず、自分たちの在り方を再定義し続ける姿勢こそが、ミセスのクリエイティビティの源泉です。フェーズを区切ることで、過去の成功体験に縛られず、新しい挑戦ができる環境を自ら作り出しているのです。

Q: ドラマ『ちょっとだけエスパー』の主題歌はミセス?

検索キーワードで「ミセス ちょっとだけエスパー」という言葉が見られますが、これは情報の混同による誤解です。

  • 事実: 2025年10月開始のドラマ『ちょっとだけエスパー』(大泉洋主演)の主題歌を担当しているのは、「こっちのけんと」さんです。曲名は『わたくしごと』です。  
  • ミセスの情報: 同時期に、ミセスは映画『#真相をお話しします』の主題歌を担当することが報じられています(主演は大森元貴)。

同時期に「主題歌決定」のニュースが出たため、情報が混ざって検索されているようですが、別々の作品ですのでご注意ください。


まとめ:フェーズ3はミセスが「国民的バンド」を超えていく物語

Mrs. GREEN APPLEの「フェーズ3」で何が変わるのか。その答えをまとめます。

  1. 活動休止はなし: 2026年1月1日から、空白期間なくシームレスに移行します。
  2. 3人体制の継続: メンバー変更はなく、より強固な絆で活動を続けます。
  3. 過去の統合: フェーズ1と2を融合させた新ロゴ・新テーマで、バンドとしての完成形を目指します。
  4. 人間らしい活動: 2026年夏には長期休暇を取得し、持続可能なアーティスト活動のモデルを示します。

フェーズ1で「青春」を駆け抜け、フェーズ2で「楽園(Utopia)」を築き上げたミセス。 来るべきフェーズ3は、彼らが単なる流行のバンドではなく、時代を超えて愛される普遍的な芸術家へと深化していく期間になるでしょう。

「変化」は恐れるものではなく、楽しむものです。大森元貴の描く次なる世界地図がどのようなものか、私たちはその広がりをリアルタイムで目撃できる幸運な時代に生きています。2026年、新しい装いで現れるMrs. GREEN APPLEに、これ以上ない期待を寄せましょう。

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